2015年04月02日

第14回:気になるTVCM音楽 「HONDA LEGEND(ホンダ レジェンド)」

テレビで流れてふと気になるCM音楽について、シリーズ化をしていこうかと思う。

 「HONDA LEGEND(ホンダ レジェンド)」


ミュージカル「南太平洋」より「序曲」(Overture / South Pacific)


(2015年2月より配信)

▼公式サイトはこちらから

リチャード・ロジャース&オスカー・ハマースタイン2世の黄金コンビによって作られた、ブロードウェイ・ミュージカルである。

なぜかこのレジェンドのCMがかかるたびに、思わずテレビを振り返ってしまうのは私だけだろうか。
この序曲、出だしがコードD♭に対して、メロがA♭→A♭→G という、
リディアン・スケール的な不安定な響きに耳を奪われ、一瞬ドキッとするのかもしれない。


リディアン・スケール:Cメジャーにすると、「C D E F# G A B」。注目すべきは第4音。
第4音のみ、通常のメジャースケールから半音高い構成となっている。


テンションノートでいえば、#11thにあたり、たとえばエレピなどの音でコードを押さえると
普通によく聞くかっこいいコードになるのだが


これをトニックコード(C)の上で鳴らすと、とたんに異国世界のような、浮遊感のあるような
不思議な響きになるのだ。

(※この曲は今適当に即興で作ったので、クオリティに関しては置いといていただけると幸いである…笑)

この浮遊感のある不思議な不安定感、というのも、リディアンスケールの大きな特徴の一つ。
「南太平洋」に関しては、それでいて且つ、今後の展開を予感させるドラマティックなテーマ曲となっている。

South PacificSouth Pacific
Various Artists

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2014年11月09日

第13回:刑事コロンボのテーマ

ここ数日、CSのANXミステリーにて、刑事コロンボの1話〜69話の一挙放送が行われている。
日本では、1話〜45話は刑事コロンボ、46話〜69話は新刑事コロンボとして知られているかと思う。

私は、世代的なこともあり、最初に地上波で見ていたシリーズが新刑事コロンボだったため、
石田太郎さんの声になじみがあり、1話を見たときには逆に小池朝雄さんの声に違和感があったのだが、1話からみていくうち、逆に石田太郎さんの声に違和感を感じるという逆転現象を起こしてしまった。
とは言えそれも最初のうちだけで、シリーズが進むにつれ、「ピーターフォークも老けたよね」とか、「やっぱり新ではなく無印のコロンボのほうが作品のクオリティが高いのかも」なんて適当な感想を持ちながら堪能。
恐らくだが、新刑事コロンボになった際に感じたなんとなくの切なさは、
古きよきアメリカから現代のアメリカになってしまったことからくるものかもしれない。

ところで、この一挙放送を受けて、コロンボのことをいろいろ調べているうち、
衝撃の事実を知る。

<以下、wikiより>
日本で一般に「刑事コロンボのテーマ」として知られている曲は、『コロンボ』を含む4作のTVシリーズをローテーション放送していた『NBCミステリー・ムービー』のテーマ曲である(原題『Mystery Movie Theme』ヘンリー・マンシーニ作曲)。
NHKでの放送時にこの曲がオープニングとエンディングで流され、「刑事コロンボのテーマ」として定着した。

とのこと。

な、な、なんだってー!?と叫びだしそうになったのはいうまでもない。
これが刑事コロンボのテーマだと通じるのは日本のみ、ということか。
たしかにいわれてみれば、この曲が流れるのは、「日本語版のキャスト、スタッフ」の紹介のエンドロールのみで
本編のエンディングで流れたことは一切ないのだ。

さらに、もう一つの刑事コロンボのテーマとして知られるのは「This Old Man」という曲とのこと。
これも確かに、作中やエンドで時々耳にする上に、どこかで聞いた懐かしいメロディーだ、
と思ったら、原曲はかのマザーグース。
幼い頃、マザーグースのカセットテープは聞いていたから、そこで記憶に残っていたのかもしれない。

世の中、知らないことというのは本当にたくさんあるものだ。

かなり個人的な話となるが、私が最初に"日本での"刑事コロンボのテーマ(Mystery Movie Theme)を聞いたのは
95年ごろ、テレビ東京でやっていた「タモリの音楽は世界だ」という番組内の
東京スカパラダイスオーケストラによる演奏にて。
おなじみのスカアレンジによる刑事コロンボのテーマのメロにもコードにも一目惚れ(一耳惚れ?)し
次の日、エレクトーンで早速なんども繰り返し弾いていた。
その後、金曜ロードショーにて初めて本編の刑事コロンボを見て、再度テーマ曲に惚れた。
「いつか”ちゃんと”刑事コロンボのテーマを弾きたいなぁ…」と思いながら、いまだに一度も弾けてはいないのだが・・・。

この放送以来スカパラのファンでもあるが
どうもこの刑事コロンボはこの演奏のみで、CDなどには収録されていない模様。

非常に素敵でおしゃれなアレンジだったので、機会があれば探して、ぜひご覧いただきたい映像の1つである。

ベスト・オブ・ヘンリー・マンシーニベスト・オブ・ヘンリー・マンシーニ
ヘンリー・マンシーニ

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2014年10月13日

第12回:気になるTVCM音楽「キレイな間食」より乙女のポリシー(美少女戦士セーラームーンR)

ある日テレビを見ていたら、懐かしい歌が聞こえてきた。
一昔前、一世を風靡した大人気アニメ「美少女戦士セーラームーン」の第二作目に当たる「R」
そのエンディングテーマだった「乙女のポリシー」である。

歌うのは、今をときめく神田沙也加ちゃん。
(個人的に、劇団新感線の「薔薇とサムライ」という舞台にて、生の彼女の可愛らしさに感激し
 以来ファンである。)
この曲がCMで使われたことについては、ツイッター上でもかなりの反響があった様子。

少し前には、転職サイトの「とらばーゆ」のCMで、セーラームーンのOPの替え歌が使われており
小さいときにセーラームーンを見ていた世代が転職する年齢になったのか、と話題になっていたが
ということは、この「キレイな間食」というお菓子のメインターゲットも、きっと20代半ば〜30歳位の女性なのだろう。

私は…おそらくメインターゲットから外れているが
兎にも角にも、セーラームーンはRの途中からスターズ終了まで見ていたので
この歌には即座に反応し、懐かしみ、嬉しくなった。
(ちなみに曲につられてお菓子も買ってみたが、美味しい。)

少し揺れながらもひたすら前向きな、十代の女の子ならではのきゅんとする(死語?)歌詞に、
アレンジも、8ビートで、Bメロにはいわゆる「PPPH的要素 (タン タタンと手拍子ができるあのリズム)」が入る、アイドルソングの王道の作り。
そんな中、ぜひ注目して欲しいのは、サビのコード進行。
原曲を聴きざっとコードを取ってみたところ、おそらく以下のような感じと思われる。

太線:小節線
細線:拍
(サビ頭から8小節分のコードになります)

乙女のポリシー2.jpg

(※転載禁止です)

メロはほぼ「シ(B♭)」のワンノートで成り立っているのに対し
コードは拍単位でめまぐるしく変化する。
コーラスのボイシングによりところどころに入る分数コードの効果もあって
その揺らめき、切なさ、キラキラ感、どれをとってもこのアニメにぴったりのEDだった。


このアニメが放送されてから、20年が経った。
一人の人間が生まれて成人するくらい、とても長い時間だけれど、それでも曲を聴けば、そのときの自分の心に一瞬で戻ることができる。
子供の頃にセーラームーンを見ていた方、久しぶりに、昔懐かしいアニメの曲を弾いてみてはいかがだろうか。
20年のタイムトリップは、きっと楽しいはずだ。



テレビアニメ「美少女戦士セーラームーン」スーパーベストテレビアニメ「美少女戦士セーラームーン」スーパーベスト
テレビ主題歌 観月ありさ スリーライツ セーラー戦士 朝川ひろこ プリティ キャスト DALI 高松美砂絵 橋本潮 石田よう子 ムーンリップス

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